身体に悪い油？トランス脂肪酸の正体とは！part4
おはこんばんちわー、ハイサイのーリー（@muscle_pharmac)です。
muscle-pharmacist.hatenablog.com
脂質の謎は残すところあと3つ！
バターとマーガリンの違い
魚やナッツ類の脂は身体に良い脂
マックのポテトの油はトランス脂肪酸だから体に悪い
本日は、この中から２テーマについて解説していきます！
まず、「バターとマーガリンの違い」と「トランス脂肪酸」です。
§バターとマーガリンの違い
この２つは、似て非なるものです。
バターは、牛の乳などの動物性の油からできています。
一方、マーガリンの多くは植物性です。
「あれ？植物性って液体じゃない？」
そう思われた方、その通りです！
サラダ油やごま油は液体ですよね。
植物性の油には、不飽和脂肪酸が多く含まれているため、液体のことが多いです。
では、どうして、マーガリンは植物性なのに固体なのか。
その方法は、「水素付加」と呼ばれる方法です。
水素を結合させることで、2重結合が単結合に変化し、飽和脂肪酸になります。
そもそも、なんで飽和脂肪酸は固体で、不飽和脂肪酸は液体なんでしょう？
理由の1つに、油分子同士の結合力にあります。
飽和脂肪酸の分子同士の結合はこのような形です。
一方、不飽和脂肪酸はこのような形になります。
見ていただけると分かる通り、
飽和脂肪酸は直線状で接着面積が大きく、結合力が高いです。
不飽和脂肪酸は、丸みを帯びているため接着面積が小さく、結合力が低いです。
結合力が低いということは、分子同士が自由に動けるため、液体の状態で存在します。
そして、昔のマーガリンには「トランス脂肪酸」が含まれているといわれていました。
つづいては、「トランス脂肪酸」を紹介します。
§トランス脂肪酸とは？
トランス脂肪酸のトランスは、トランス状態を意味しているわけではありません！
2重結合の形を示しています。
2重結合には、「シス（cis）」と「トランス（trans）」があります。
下図に示します。
水素の位置に注目してください！
水素が、同じ側にあるものをシス型、斜めにあるものをトランス型と言います。
このトランス脂肪酸は、自然界にも存在はしていますが、
自然界では、ほとんどがシス型をしています。
不飽和脂肪酸（ほとんどはシス型を指す）は、液体と紹介しました。
しかし、トランス型の不飽和脂肪酸は、基本的に固体になります。
この図をご覧いただけると納得度が上がると思います。
飽和脂肪酸に似て、トランス型は直線に近く結合力が高いです。
トランス脂肪酸は、不飽和脂肪酸ではありますが、身体に悪いといわれています。
その理由が、心臓病を引き起こす可能性が示されているためです。
2016年のハーバードの報告だと、トランス脂肪酸を避けることで、
年間1万～2万人の心臓発作と3000～7000人の心臓病での死亡を避けられると述べられています。
トランス脂肪酸はどの程度とって良いの？
トランス脂肪酸は、摂取上限が農林水産省のページに記載がありました。
1日の摂取カロリーの１％が目安です。
なので、1800kcalであれば1％の18kcalの2gまでに留めましょう。とのことです。
ちなみに、上記のハーバードの報告では0.5ｇ未満に抑えてもリスクは避けられないとあったので、取らないに越したことは無いかもしれません。
どんなものに、トランス脂肪酸が含まれているのか
そして、
これらを使った、ドーナッツやケーキ、パンや揚げ物に多いそうです。
いかがでしたか？
食べ物に含まれているトランス脂肪酸について紹介しました。
あすは、「最終章；身体に良い油！」についてです。
それでは、明日もお楽しみに！
バイバイ！
