新型コロナウィルス(COVID-19)のワクチン開発の現状
おはこんばんちわー、ハイサイのーリー(@muscle_pharmac)です。
今日は、新型コロナウィルスの話題を紹介します。
いきなりですが、
皆さん、新型コロナウィルスのワクチンは何個開発中か知っていますか?
つい先日、NATUREで出てきた報告にその答えが載っていました!
なんと現在、90以上のワクチンが開発されています!
結構多く開発されていますね!
そのうちの、6グループは少なくとも安全性試験を行なっているようです!
早く世の中に出てきて欲しいですね。
僕がこの論文を見て思ったことは、
「ワクチンのカテゴリーってこんなにあったのか」
ということです。
承認されてないものも多いですが、勉強しようと思いました(笑)
ちなみに、日本のほとんが不活化ワクチンと弱毒生ワクチンですが、
今回のコロナワクチンは、7つカテゴリーがあります。
詳しくは後述しいますが、不活化ワクチン、弱毒生ワクチン、複製ウィルスベクター、非複製ウィルスベクター、DNA・RNAの核酸系、たんぱく質サブユニット、ウィルス類似粒子
の7つです。
当然、みなさんが投与したことあるカテゴリーのものもあります。
インフルエンザやB型肝炎、肺炎球菌は不活化ワクチンです。
麻疹、風疹、は、弱毒生ワクチンです。
カテゴリーごとの解説が載っていたので、簡単に紹介します!
【不活化ワクチン】
突然変異によって病気を引き起こしにくいウィルスを見つけ、
そのウィルスを人に打つことで、体に抗体ができます。
【弱毒生ワクチン】
ウィルスをホルムアルデヒドなどの化学物質で感染性を無くしたもの。
感染性は無いが、異物ではあるために抗体が作成される。
【複製ウィルスベクター】
治療のために遺伝子を組み込んだウィルスです。
ウィルス由来の遺伝子を弱毒性に操作しています。
細胞内でウィルスベクターが複製されるのが特徴です。
安全性が高く、免疫獲得しやすいそうです。
日本ではまだですが、エボラ出血熱のワクチンとしてEUで承認されています!
【非複製ウィルスベクター】
現在、このタイプのワクチンは世界でも承認されていません。
こちらは、細胞内で複製されないタイプです。
コロナウィルスの情報はあるが、ウィルスとして複製はできない状態のものを投与します。
ワクチンとして使用する際は、ブーストショットが必要だと考えられています。
ブーストショットは、一回ではなく、短い期間で何度か接種することです。
ウィルスではなく、遺伝情報だけ作ればいいので、安全で比較的 簡単に作製が可能です。
これらの作られたDNAやRNAはヒトの核酸に取り込まれて、ウィルスタンパク質のコピーが作られていきます。
このタイプのワクチンも承認されたものはありません。
【たんぱく質サブユニット】
多くの研究者がこの方法を考えているそうです。
直接、ウィルスタンパク質を人に投与する!
この手の研究についてはよくわからないですが、
DNAやRNAから作るより、早そうな気はしますね。
SARSウィルスワクチンがこの手法でサルに投与し成功したけど、ヒトには実施されなかったようです。
タンパク質ワクチンは、アジュバンドと一緒に複数回の投与が必要だそうです。
アジュバンド;免疫を刺激する物質
【ウィルス類似粒子】
ウィルスに似た空っぽの箱(たんぱく質)を投与します。
空っぽなので、遺伝情報がなく感染性は全くありません。
免疫の獲得率も高いようです。
ただ、作るのが難しいそうです。
とざっくり、今のワクチン開発について紹介しました。
90以上あるワクチン開発のうち、何個承認されるか期待大ですね。
もし、この文献に興味がある方は読んでみてください!
英語ですが、内容はPDF2枚と短いですし、ビジュアルもあって分かりやすいです!
Google翻訳とかを使って読んでみてはいかがですか?
https://www.nature.com/articles/d41586-020-01221-y
「The race for coronavirus vaccines: a graphical guide」
コロナウィルスワクチンは、まだまだ承認までかかりそうですが、
ワクチンができて、恐怖心が少しでも減らせるようになるといいですね!
それでは、また明日!
バイバイ!