筋トレ薬剤師の薦め

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ジェネリックとは?後発品のメリット、デメリット!

おはこんばんちわー、ハイサイのーリー(@muscle_pharmac)です。

 

さて、皆さん後発品(ジェネリックってご存じですか?

 

「安くなる」

「先発品と同じ」

というような感じですかね?

 

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もう少し深堀してみましょう。

 

1、なぜ、ジェネリックに変えていこうという流れがあるのか

2、ジェネリックのメリット、デメリット

3、ジェネリックとの上手な付き合い方

 

この3つで解説しましょう!

 

1、なぜ、ジェネリックに変えていこうという流れがあるのか

理由は一つ、「お金」です。

 

皆さんが知っている通りですよね笑

安いですもんね、後発品って。

ここは、2つの視点から紹介しましょう!

 

<患者さん視点>

先発品(オリジナル)の50~60%引きの値段です。

結構安くなってるんですよ!

年中セールやってるようなものです!

 

糖尿病などの慢性疾患を例を見てみましょう。

 

もともと100円の薬を想定します。

自己負担額は保険(今回は3割負担)は、30円です。

ジェネリックは、値段が40~50円になります。

自己負担額は、12~15円です。

 

これは、1錠あたり15~18円安くなっています。

以下、最大額として18円で計算します。

1日1錠で、1年間飲んだとして6,570円安くなります。

1日2錠だと、13,140円。

3錠だと、19,710円も安くなります。

 

慢性疾患の方だと、治療のために数種類の薬を飲んでいることが多いです。

そのため、すべてをジェネリックに変えるだけで10万円くらい安くなる人も出てくるかもしれません!

 

十数円の値引きが1年間で非常な大きなちがいになっていきます。

「これくらいなら変えなくて良いや。」と目をつぶれない額ですよね!

 

<医療経済的な視点>

医療経済!というと少し臆してしまいそうですが、

難しい話はしません!

というか、できません笑

 

さて、本題に入ります。

よく、「医療費が切迫している!」と耳にしたことがありますか?

日本の医療費は2018年時点で43兆710億円です。

年々増加傾向にあるので、今年はもっと高いかもしれないですね。

 

この中で薬剤費は5兆7413億円です。

なので、薬剤費を少しでも国として減らしておきたいので、

その対策の一つとしてジェネリックの推奨が進んでいます。

そして、すでに後発品が出ている薬剤は70.2%が後発品に変更されています。

 

国としては、もっと後発品の使用量を増やしたいということで

後発品の使用が40%を超えていない薬局は減算(罰金のようなもの)を受けてしまいます。

 

薬局経営もなかなか厳しいもんですね。。

 

といったところで、2つの視点からジェネリックの推進を紹介しました!

 

2、ジェネリックのメリット、デメリット

 

<メリット>

○安い

これは先ほど説明しましたね!

 

○改良されている

ジェネリックは先発品と全く同じようで、違うものです。

何が違うかというと、添加物が違います!

先発品の味が良くなければ、飲みやすい味に変えたりします。

サイズが大きいときは、できる限り小さくします。

などなど

先発品ではできない改良ができます。

 

薬の添加物についての記事もあるので、併せて読んでみてください!

muscle-pharmacist.hatenablog.com

 

○使用経験が豊富

先発品がすでに10年以上市場で使われているため、安全性や有効性は明らかになっています。

なので、後発品に変えても安心して使用できます。

 

<デメリット>

●適応症が違う

後発品は先発品と適応症が違うことがあります。

なので、同じ成分で後発品があっても変更をしてくれない可能性があります。

 

有効性が全く同じではない

ジェネリックは、先発品との同等性を試験しています。

同等性は、「全く同じ」ではなく、この範囲に入れば「同じとしましょう」ということを示しています。

基本的には、問題はありませんが、気になるかともいるかもしれません。

 

●新薬が出てくなくなる可能性が、、

後発品は、先発品がないと作られません。

先発品は、新しく生み出される当時の新薬です。

新薬は、市場にある薬を売って、そのお金で開発をしていきます。

なので、後発品だけになってしまっては、新薬が生み出されずに新しい治療選択肢が得られなくなってしまいます。

 

 

3、ジェネリックとの上手な付き合い方

 

ジェネリックは、基本的には安いですし、改良されています。

変更するべきだと思います。

 

ですが、「どうして薬を飲んでいるのか?」と見つめなおしてみてください。

 

例えば、

血管に人工血管を入れていて、血管が詰まるのは困る状態にいるAさんが、

先発品で血管の詰まりを防げています。

 

ここで、「ジェネリックに変えましょう!安いですよ!」とするのは僕は違うと考えています。

Aさんの目的は、「血管の詰まりを防ぐこと」です。

先発品で、コントロールができている。

後発品は、同等だけど全く同じではない

 

なので、ジェネリックに切り替えることで「血管が詰まる可能性」があります。

最悪、Aさんは亡くなってしまうかもしれません。

これでは本末転倒です。

 

単純に血圧が高いから下げる。血糖値が高いから下げる。など

その程度なら、ジェネリックに変えればいいと思います。

変えてコントロールできなければ、違う薬に変えるか上乗せすればいいのです。

 

基本は、ジェネリックに変更したほうがいいです!

浮いたお金でほしいものでも買ってください!

 

ただ、Aさんのような状況になったとき、少し考えてもらえると嬉しいです。

 

みなさんがジェネリックのことを考えるきっかけになってくれたらいいなと思います。

 

それでは、またあした!

バイバイ!